2021年9月1日水曜日

脳外科セミナー一覧 2021年度

2021年度の教育セミナーの一覧


・日本脳腫瘍病理学会

http://btp39.umin.jp/seminar/index.html

2021年6月13日開催


・脳神経外科生涯教育研修会

https://scholarsmeeting.jp/meeting/96/

2021年6月19-日


・小児脳神経外科学会

http://jspn2021.umin.jp/seminar.html

2021年6月3日開催


・脊髄外科学会

https://www.cs-oto.com/nsj2021/seminar.html

2021年6月5日開催


・てんかん外科学会

https://site.convention.co.jp/essj2022/

2022年1月開催


・日本脳神経CI学会

http://ci2022.umin.jp/

2022年4月開催

2021年6月2日水曜日

2021年脳卒中RCT結果一覧 -Stroke living guideline-

2021年1月以降に発表された脳卒中関連RCT

インパクト順になります

心血管リスクが高い患者では、収縮期血圧を 120 mm Hg 未満に設定すると、収縮期血圧を 140 mm Hg 未満に設定するよりも、主要な心血管イベントの発生率が低くなり、全死因死亡率が低くなるhttp://dx.doi.org/10.1056/nejmoa1901281
脳底動脈閉塞に対する血管内治療と内科的治療は、機能転帰に有意差はなかったhttp://dx.doi.org/10.1056/nejmoa2030297
高齢者のウェアラブル心電図によるスクリーニングでは心房細動の検出が 10 倍に増加し、ほとんどの場合に抗凝固療法が開始されたhttp://dx.doi.org/10.1001/jamacardio.2021.0038
頸動脈解離の治療において、アスピリンはビタミン K 拮抗薬に対して非劣性であることを示せなかったhttp://dx.doi.org/10.1016/s1474-4422(21)00044-2
失語症を持つ人々にSUPERB ピア フレンドリングは実現可能であったhttp://dx.doi.org/10.1177/0269215521995671
虚血性脳卒中後重度の腕の障害を持つ人々にとって、VNSは新しい治療オプションとなるhttp://dx.doi.org/10.1016/s0140-6736(21)00475-x
ポスト脳卒中痙性におけるボツリヌス毒素の早期使用は、 12 週間の拘縮軽減に有用であったhttp://dx.doi.org/10.1177/0269215520963855
MRI誘導tPAは、特定のコアサイズを超える不明発症ストロークのために有益だったhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.030848
プライマリ脳卒中予防のために明らかな心血管疾患がない人でも、ロスバスタチン 10 mg を毎日投与すると、最初の脳卒中が有意に減少しましたhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.030790
血管内治療が成功した後の 100 ~ 129 mm Hg の集中的な収縮期血圧目標は、標準治療の 130 ~ 185 mm Hg の収縮期血圧目標と比較して、実質内出血率を低下させなかったhttp://dx.doi.org/10.1016/s1474-4422(20)30483-x
微小出血は、再発性脳卒中、虚血性脳卒中、脳内出血、ESUS における死亡率の増加を示していたが、リバロキサバンの臨床転帰へは影響しなかったhttp://dx.doi.org/10.1001/jamaneurol.2020.3836
早期のトラネキサム酸治療により、頭部外傷による死亡が減少するhttp://dx.doi.org/10.3310/hta25260
高齢者≥90歳で血戦回収は予後改善したhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.031386
ESUS と PFO の患者に抗血小板療法よりも抗凝固療法を推奨する証拠はないhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.031237
MRIのSVDは、フォローアップ中の虚血性脳卒中のリスク増加と関連したhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.029474
最終未発症から24時間が経過しても、ペナンブラと臨床画像が一致しない場合は血戦回収する価値があるhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.031147
運動ベースの心臓リハビリテーションは、脳卒中患者の耐久性と機能を向上させるhttp://dx.doi.org/10.1161/jaha.120.017907
心房細動患者における脳卒中後の初期アピキサバンは安全であるhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.030042
ラクナ AISに対して低用量のアルテプラーゼが標準用量のアルテプラーゼに勝るわけではないhttp://dx.doi.org/10.1212/wnl.0000000000011598
糖尿病性腎疾患の患者で脳卒中と心房細動のSGLT2阻害剤の効果は明らかではないhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.031623
虚血性脳卒中患者で30 日間の長期外部モニタリングと比較して、12 か月間の植込み型心電図モニタリングは、心房細動患者の割合が有意に高くなったhttp://dx.doi.org/10.1001/jama.2021.6128

血栓回収術は物理的、社会的、認知領域での生活の質を打開するhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.031490
血管内血栓の臨床転帰と早期梗塞成長率は相関するhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.030912
慢性脳卒中患者において任天堂のWiiは有効であるhttp://dx.doi.org/10.1016/j.jamda.2021.01.076
3 か月間の毎日の携帯電話のテキスト メッセージとガイド付きトレーニングの指示により、下半身が強化されたhttp://dx.doi.org/10.1177/0269215520954346
急性虚血性脳卒中へのSCUでの心電図モニタリングは心房細動検出を高めたが抗凝固薬導入率はかわらなかったhttp://dx.doi.org/10.1016/s1474-4422(21)00067-3
眼球運動と視線の安定性訓練プログラムを 3 週間実施した後、介入群では転倒の推定リスクが大幅に減少し、転倒は発生しなかったhttp://dx.doi.org/10.1177/0269215520956338
頸動脈狭窄の存在は、フォローアップ中の虚血性脳卒中のリスク増加と関連していたhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.121.034089
MERLIN ロボットシステムを使用した上肢の在宅リハビリテーションが安全で、有用で、実行可能であり、やる気を起こさせるhttp://dx.doi.org/10.1186/s12984-021-00837-z

アテローム性動脈硬化を伴う虚血性脳卒中の後、LDL100±10 mg/dL と比較して 70 mg/dL 未満を目標にすると、その後の脳卒中および他の主要な血管イベントのリスクが一貫して低下する
http://dx.doi.org/10.2337/db21-0302
遠隔医療コーチングはライフスタイル行動を改善しなかったhttp://dx.doi.org/10.1177/17474930211017699
AF 患者の 3 分の 2 以上は、プレフレイルまたはフレイルであるhttp://dx.doi.org/10.1093/ehjqcco/qcaa002
後部循環動脈瘤の治療のためのNeuroformアトラスステントは安全であったhttp://dx.doi.org/10.1136/neurintsurg-2020-017115
目標の設定は、慢性脳卒中生存者の認知能力を向上させるhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.032131
アーム・ハンドは、脳卒中リハビリテーション入院患者の中に治療を後押しするhttp://dx.doi.org/10.3389/fneur.2021.652042
リバーシブルな浮腫の増加は、重症度と相関するhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.033071
血戦回収できなかった患者においてアルテプラーゼによる早期の再開通は予後予測因子であるhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.031591
80 歳以上の患者において、テネクテプラーゼとアルテプラーゼの有効性と安全性に差はないhttp://dx.doi.org/10.1177/1747493020938306
リバーロキサバン単剤療法と併用療法は、脳卒中や出血のリスクに関係なく、AF と冠動脈疾患をもつ患者で同様であったhttp://dx.doi.org/10.1016/j.ahj.2021.02.021
大血管または小血管疾患に起因する脳卒中患者では、通常のケアと比較して ICM によるモニタリングで、12 か月間で有意に多くの AF が検出されたhttp://dx.doi.org/10.1001/jama.2021.6470
多遺伝子性リスクスコアは脳梗塞発症率に影響するがごく軽度であるhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.033670
症候性頭蓋内動脈硬化性疾患患者で複数の梗塞巣があると梗塞再発する可能性があるhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.032676
失語症患者へのデジタル言語療法は効果があるhttp://dx.doi.org/10.3389/fneur.2021.626780
3passまでは血栓回収を試みるべきであるhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.029830
虚血性脳卒中後の高感度心筋トロポニンTは 3 年以内に、再発性血管イベントおよび死亡のリスク増加と用量依存的に関連しているhttp://dx.doi.org/10.1161/jaha.120.018326
原因不明の塞栓性脳卒中患者の再発性脳卒中の予防において、ダビガトランがアスピリンより明らかに優れているということはないhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.031891
6 週間の筋電図バイオフィードバックは 麻痺した上肢の運動機能を改善するhttp://dx.doi.org/10.1016/j.physio.2020.02.002
中国人であっても、EVT の良好な結果は達成されたhttp://dx.doi.org/10.1161/strokeaha.120.031869
ICADは集中的な医療管理にもかかわらず、1 年後の臨床的脳血管イベントのリスクが高く、脳卒中後の亜急性期に明らかな梗塞のリスクが高いhttp://dx.doi.org/10.1016/j.jstrokecerebrovasdis.2020.105504

2021年3月1日月曜日

成人骨腫瘍の鑑別

外来で撮影した頭部CTで偶発的に見つかることがある骨病変

無症状だし毎回どうしようと思っていますが、とりあえずmetaの可能性を否定すべく造影MRIを撮影します。

他鑑別は以下のサイトが参考になりますが、成人の場合は血管腫などが多いのでしょうか

澤村先生のHPより 
https://plaza.umin.ac.jp/sawamura/braintumors/skulltumor/

以前、脳が骨内に飛び出している人がいて、遺残脳瘤という診断に至ったこともありました。



CVの挿入長

備忘録がてら記載

  • 右頸静脈13-15cm
  • 左頸静脈15-17cm
  • 鼠径は20〜50cm程度

鼠径用と頸部用のCVがあるが、緊急時は病棟にあるのをそのまま使うこともあるので。

脳外科領域では一期的な昇圧剤の使用もしくはSAH術後2週間の末梢確保が想定。

高カロリー輸液はほとんどしない(いまだにやってるところはあるのかもしれないが)

2021年3月6日(土)13時 AVANCE アンギオ読影会

東海大学でアンギオ読影会がZoomで開催されます

Zoomなので本当に参加しやすくなりました。 


2021年2月28日日曜日

脳神経外科専門医更新に必要なこと

 5年で以下を50単位の獲得が必要

勤務医であればまず更新できるが、勤務医から外れた場合を想定して計算



1) 診療実績

A 手術症例 10 症例で1単位

B 非手術症例 20 症例で1単位

C SANS 1 冊/年(約 50 問)で 1 単位。

→Cで5単位+外来バイト1日もあればB1単位 = 6~10単位


2) 共通講習

学会の講習を受けるだけで10単位


3) 領域講習

こちらも学会指定講習を受けるだけ。ただし、以下を1回以上の参加が必要

①(一社)日本脳神経外科学会学術総会で指定するセッション(必修、5 年間に 1 単位以上)

② 日本脳神経外科コングレス総会セッション(必修、5 年間に 1 単位以上)

③ 日本脳神経外科学会支部会で指定するセッション

④ 日本脳神経外科学会認定学会(別紙1)で指定するセッション


4) その他の実績

学会に参加のみで最大6単位


つまり、領域講習以外はほとんど学会参加だけで26単位取得できる

領域講習を5年で24単位=24時間分取得できればokということ

総会では1回あたり最大12単位取得できるので、3)①〜④を1年の中でしっかりやればそれほど手間はかからなさそう。

時々外勤バイトが必要。

会社員で兼業禁止の場合は手術見学を重ねるしかない。

2021年2月7日日曜日

Google AI文章要約で論文要約をしてみた

Googleの作った世界最高のAI文章要約 PEGASUSが公開されたのが、2020年の6月。

使ってみたいと思いつつも、発表当初はcodeだけで難しく断念していた。

次第に解説を含めたwebページも増えてきたので改めてtryしてみた

PEGASUS: A State-of-the-Art Model for Abstractive Text Summarization

こちらはpubmed用にも事前学習されており、人間が作った要約と同等の精度、という結果が出ているなんとも素晴らしいプログラム。

今回はこちらの論文を扱ってみた
*2021/2/5に出版された神経系論文の中で最も話題になっていたから選んだ

Patterns of Use and Discontinuation of Secondary Prevention Medications After Stroke

まずは、pubmed用に事前学習されたモデルで検討

abstructをそのまま入力して、出力されたのがこちら

['the aim of this study was to investigate whether certain patient acute care or primary care factors are associated with medication initiation and discontinuation in the community after stroke or with secondary prevention treatment within 1 year postdischarge .']

こちらを話題のDeepLに入れたのがこちら

"この研究の目的は、特定の患者の急性期ケアまたはプライマリーケアの要因が、脳卒中後の地域社会での投薬開始および中止、または退院後1年以内の二次予防治療と関連しているかどうかを調査することであった。"

文章が複雑だが、行間を読むとわからないわけではない、が、結構無理がある・・・


続いて要約に特化した事前学習を行ったものがこちら

['Prescription at hospital discharge, quarterly contact with a primary care physician, and prescription by a specialist physician are all inversely associated with antihypertensive discontinuation.']

DeepLで翻訳したものがこちら 

"退院時の処方、プライマリケア医との四半期ごとの接触、専門医による処方は、すべて降圧薬の中止と逆相関している'"

 これは、一見わかりにくいものの、論文の結論を適切に抽出している。


この論文の主旨としては以下と考えられる

脳卒中後1年後には内服薬が中止されている場合が多く、その因子としては①退院時に処方がある場合、②プライマリケア医との四半期ごとの接触している場合、③専門医に処方されている場合があげられる

まだまだ精度としては限界があるが、近い未来に、高度で複雑な医学論文も自動要約、自動翻訳でニュースが自動化される日もくるのであろう。