Delayed Complications Due to Polymer Coating Embolism after Endovascular Treatment
NMC Case Report Journal 2020; 7: 5–10
脳血管内治療後の多発性異物肉芽腫
いまだに報告数としては少ないが、合併症として注意が必要である
特徴
・術後時間が経ってから、複数の浮腫を伴う病変の増強がみられる
・発生率は0.1%
・アレルギー素因のある人に起きることが多い
・カテーテルの親水性ポリマーが原因と考えられている
・ステロイドが著効するが投与量は確立していない
・予防方法として考えられるのは、カテーテル同士の摩擦によりポリマーが剥がれている可能性があり、複数のカテーテルが交差しないようにすること
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脳血管内治療後の多発性異物肉芽腫の経時変化 |
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脳血管内治療後の多発性異物肉芽腫の病理像
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病理像
・周囲のgliosis
・血管周囲の慢性炎症を伴うリンパ球の集まり
・膜状の異物(矢印)を伴う多核巨細胞による肉芽腫性炎症
数をこなせば必ず出会う疾患
病理を取らずとも多発浮腫性病変によるステロイドで診断的治療を行なっても良いのではないか、とも思える