2021年2月28日日曜日

脳神経外科専門医更新に必要なこと

 5年で以下を50単位の獲得が必要

勤務医であればまず更新できるが、勤務医から外れた場合を想定して計算



1) 診療実績

A 手術症例 10 症例で1単位

B 非手術症例 20 症例で1単位

C SANS 1 冊/年(約 50 問)で 1 単位。

→Cで5単位+外来バイト1日もあればB1単位 = 6~10単位


2) 共通講習

学会の講習を受けるだけで10単位


3) 領域講習

こちらも学会指定講習を受けるだけ。ただし、以下を1回以上の参加が必要

①(一社)日本脳神経外科学会学術総会で指定するセッション(必修、5 年間に 1 単位以上)

② 日本脳神経外科コングレス総会セッション(必修、5 年間に 1 単位以上)

③ 日本脳神経外科学会支部会で指定するセッション

④ 日本脳神経外科学会認定学会(別紙1)で指定するセッション


4) その他の実績

学会に参加のみで最大6単位


つまり、領域講習以外はほとんど学会参加だけで26単位取得できる

領域講習を5年で24単位=24時間分取得できればokということ

総会では1回あたり最大12単位取得できるので、3)①〜④を1年の中でしっかりやればそれほど手間はかからなさそう。

時々外勤バイトが必要。

会社員で兼業禁止の場合は手術見学を重ねるしかない。

2021年2月7日日曜日

Google AI文章要約で論文要約をしてみた

Googleの作った世界最高のAI文章要約 PEGASUSが公開されたのが、2020年の6月。

使ってみたいと思いつつも、発表当初はcodeだけで難しく断念していた。

次第に解説を含めたwebページも増えてきたので改めてtryしてみた

PEGASUS: A State-of-the-Art Model for Abstractive Text Summarization

こちらはpubmed用にも事前学習されており、人間が作った要約と同等の精度、という結果が出ているなんとも素晴らしいプログラム。

今回はこちらの論文を扱ってみた
*2021/2/5に出版された神経系論文の中で最も話題になっていたから選んだ

Patterns of Use and Discontinuation of Secondary Prevention Medications After Stroke

まずは、pubmed用に事前学習されたモデルで検討

abstructをそのまま入力して、出力されたのがこちら

['the aim of this study was to investigate whether certain patient acute care or primary care factors are associated with medication initiation and discontinuation in the community after stroke or with secondary prevention treatment within 1 year postdischarge .']

こちらを話題のDeepLに入れたのがこちら

"この研究の目的は、特定の患者の急性期ケアまたはプライマリーケアの要因が、脳卒中後の地域社会での投薬開始および中止、または退院後1年以内の二次予防治療と関連しているかどうかを調査することであった。"

文章が複雑だが、行間を読むとわからないわけではない、が、結構無理がある・・・


続いて要約に特化した事前学習を行ったものがこちら

['Prescription at hospital discharge, quarterly contact with a primary care physician, and prescription by a specialist physician are all inversely associated with antihypertensive discontinuation.']

DeepLで翻訳したものがこちら 

"退院時の処方、プライマリケア医との四半期ごとの接触、専門医による処方は、すべて降圧薬の中止と逆相関している'"

 これは、一見わかりにくいものの、論文の結論を適切に抽出している。


この論文の主旨としては以下と考えられる

脳卒中後1年後には内服薬が中止されている場合が多く、その因子としては①退院時に処方がある場合、②プライマリケア医との四半期ごとの接触している場合、③専門医に処方されている場合があげられる

まだまだ精度としては限界があるが、近い未来に、高度で複雑な医学論文も自動要約、自動翻訳でニュースが自動化される日もくるのであろう。