心原性脳梗塞の再発予防ーエキスパートオピニオンの抜粋
・出血性合併症が怖い症例はヘパリン1万単位/日から開始・心内血栓に対する抗凝固薬はワーファリンとDOACで差がない
・ダビガトランはCCr40以下で、Xa阻害剤はCCr30以下でワーファリンに変更
・発作性、症候性Af、CHADS 0-1(2以上だとDOAC継続が推奨)であればアブレーションも考慮
・ヘパリン開始前にはATⅢを測定
・AFIRE studyーAf+PCI後の患者で1年経過したらイグザレルト単剤でいい
・Cancer Associated Thrombosis(CAT) D-D, FDPの亢進
・DOAC減量基準ギリギリの症例は原則通常用量で行くべき
・欧州では重症度に応じた有名な 1-3-6-12 ルールがエキスパートオピニオンとして提唱されている(PMID:29562331)
非心原性脳梗塞の再発予防ーエキスパートオピニオンの抜粋
・内頸動脈乖離の治療ー急性期は血栓形成予防にヘパリン、血栓消失・偽啌消失を確認したらアスピリンに変更・心原性脳梗塞は重篤な転帰を辿るので年齢にかかわらず抗凝固薬を導入すること
・アスピリン内服中の脳梗塞に対しては急性期はDAPTで対応するーアスピリン耐性の可能性と1ヶ月以内のDAPTでは出血性リスクは高まらないため
・微小出血のある脳梗塞予防ーアミロイドアンギオパチーなら出血予防困難なので抗血栓薬導入は見送り、高血圧性なら降圧して出血リスクの少ないシロスタゾールやDOACを導入
・アスピリンのloading doseは160-300mg/dayだが、日本ではCHANCE trialを踏襲して200mgでいい
・DAPT中の脳梗塞に対するTAPTはエビデンスがないーDATT(抗血小板+抗凝固)がよいだろう
・ワーファリン導入時は一時的に凝固能が亢進するため、ヘパリン併用下である必要がある
・低用量DOACでの消化管出血ー心原性脳梗塞は致命的となるため、継続したほうがよい
・急性期高用量アスピリン投与は3週間から3ヶ月の間まで
・日本人はクロピドグレルの個人差があるので、極力バイアスピリンfirstで開始する
・クロピドグレルとPPIは効果減弱の可能性がある
・心房細動のあるATBIに対しては、最終的には抗凝固薬単剤が望ましい(DATTだと出血性リスクが高まるし、抗凝固薬は抗血小板作用をある程度有するため)