2018年10月15日月曜日

脳梗塞に対するDAPT

Clopidogrel and Aspirin in Acute Ischemic Stroke and High-Risk TIA
N Engl J Med. 2018 Jul 19;379(3):215-225.

・これまで脳梗塞に対するDAPTの効果は中国でのstudyで示されたが、国際RCTでは示されていなかった
・今回、世界中269箇所 の参加で検証した

P: 脳梗塞もしくはTIAを発症した患者
I: クロピドグレル(600mg→75mg)+アスピリン(50-325mg)
C: アスピリン(施設による)
O: 90日の時点での主要梗塞イベント(脳梗塞、心筋梗塞、梗塞性イベントによる死亡)

各群約2500名ずつの参加

国際的〜といいつつ8割がアメリカ
TIAと脳梗塞は半数ずつ
郡間にほぼ差はなし

90日時点でDAPT郡の方が脳梗塞リスクを低下させる

カプランマイヤーでみても発症率抑制

脳梗塞リスクは低下させるが、当然出血リスクは高まる
日本ではガイドライン上、脳梗塞急性期のDAPTは認められていはいますが、アジア人の出血リスクの高さや、それ以上に病型分類に基づいた診療を考えるとなかなか実臨床に活かすのは難しそうです