2020年3月8日日曜日

Mobile Stroke UnitでtPA投与まで30分短縮する

Geographic Analysis of Mobile Stroke Unit Treatment in a Dense Urban Area: The New York City METRONOME Registry.

J Am Heart Assoc. 2019 Dec 17;8(24):e013529.

Mobile Stroke Unit

搬送中にCTを撮影して早期診断・早期治療を目指した救急車です
CTを搭載した救急車
Mobile Stroke Unit: 奥に小型のCTが見える

tPA投与まで30分短縮する

MSUに組み入れられた患者
19例にtPAを実施

平均し30分しtPAの投与が短縮

CTを搭載しているから早期に出血を否定し、脳卒中専門医が乗車しているからtPAが早く投与できるということのようだ。
造影CTを撮っているかと思ったら、論文中には記載なく、どうやら単純CTの様子。
都市部ではそもそもOnset to Doorが短いから関係ないと思っていたが、東京と同様大都市のマンハッタンでこの結果であれば、確かにtPAの早期開始は東京でもできるかもしれない。
但し、Skip Studyの結果のように血栓回収で再開通が得られてしまえばそもそもtPAは不要であるし、早期に血栓回収の適応か否かが重要ではないかと考えられる。

救急車内での造影CTで主幹動脈の評価や(移動中は困難かもしれないが)
Angio台上でのCT撮影により移動による時間のLossの削減など
まだまだ時短への取り組みは続きそうだ。