2020年4月4日土曜日

DOACの中ではエドキサバンがfirst choiceでもいいかもしれない

Real-world Comparisons of Direct Oral Anticoagulants for Stroke Prevention in Asian Patients with Non-valvular Atrial Fibrillation: a Systematic Review and Meta-analysis

Cardiovascular Drugs and Therapy (2019) 33:701–710

Afに対してどのDOACがいいのか結論は出ていない。
作用機序も似ているわけなので、そう対して差はないと思ってはいるものの、
いざとなると、どれが良いのか気になってしまう。
費用対効果など様々な研究がされているが、ヒントになる研究が出ていた。

アジア人に注目したエドキサバンも含めた4種類の比較研究である
(実際にはwarfarinとの比較研究)

アジア人は出血リスクが高く、欧米とも処方量が異なるためDOACにおいては欧米の研究を直接参考にできない。
また、エドキサバンはアジアで主に使われており、欧米でのデータが少なく、レビューに入っていないことも多い。
今回、アジア人にフィーチャーしたシステマティックレビューがあったので読んでみた。
18studyのメタ解析。

アピキサバン

warfarinと比較して消化管出血、脳出血が非優位
アピキサバン vs. ワーファリンのリスクベネフィット
アピキサバン vs. ワーファリンのリスクベネフィット

ダビガトラン

warfarinと比較して消化管出血が非優位
ダビガトラン vs. ワーファリンのリスクベネフィット
ダビガトラン vs. ワーファリンのリスクベネフィット

エドキサバン

warfarinと比較して非優位なし
アピキサバン vs. ワーファリンのリスクベネフィット
エドキサバン vs. ワーファリンのリスクベネフィット

リバロキサバン

warfarinと比較して消化管出血が非優位
リバロキサバン vs. ワーファリンのリスクベネフィット
リバロキサバン vs. ワーファリンのリスクベネフィット

エドキサバンは優秀(な臨床結果)であった

実際に4種比較のRCTなんて組めるはずもなく、
現状、retrospective cohortのmetaが限界なのではないか。
直接比較ではないが、それぞれのwarfarinとの比較をみて見ると
やはりエドキサバンは優秀(な臨床結果)であった
これだけでエドキサバンがいいとは到底言いきれないものの、
数少ない判断材料の一つには間違いなくなるだろう。

日本初の江戸キサバン。臨床結果が良いのであれば使っていきたい。