2020年5月15日金曜日

下垂体腫瘍のレビュー 2020年

Pituitary-Tumor Endocrinopathies

N Engl J Med 2020;382:937-50.
DOI: 10.1056/NEJMra1810772

下垂体腺腫の2020年のレビュー

以下大まかな内容
・下垂体腺腫は頭蓋内腫瘍の15%を占める
・ホルモン産生腫瘍はACTH産生腫瘍、GH産生腫瘍、PL産生腫瘍、TSH産生腫瘍、ゴナドトロピン産生腫瘍に分けられる
・微小腺腫は10mm未満、マクロ腺腫は10mm以上で症状を伴うことが多い
・下垂体癌は非常に稀である、しかしテモダールは効く
・手術適応は10mm以上や症候性のもの
・術後10%は10年で再発する
・多発性内分泌腺腫1型やMcCune-Albright症候群で起きることがある

非分泌型腺腫

・10%が下垂体卒中を起こす
・手術で8割が改善する
・術後5年間で30%が再発するが、放射線治療の併用で再発率を13%にへらせる

プロラクチノーマ

・女性の下垂体腺腫の75%以上を閉める
・マイクロプロラクチノーマはほとんど成長しない
・ゴナドトロピンが抑制され無月経、不妊症、無精子症などをきたす

下垂体腫瘍原因別一覧
下垂体腫瘍原因別一覧

間脳下垂体機能障害の診断と治療の手引き (平成 30 年度改訂)

また、日本では日本内分泌学会から出ている治療方針があるので参照されたい
術後の薬物療法に関しては内分泌科にお願いしていることが多いのだろうか
プロラクチノーマに関しては脳外科で診ているかもしれないが