2020年6月3日水曜日

血栓回収困難例へのウロキ動注

Safety and Efficacy of Intra-arterial Urokinase After Failed, Unsuccessful,or Incomplete Mechanical Thrombectomy in Anterior Circulation Large-Vessel Occlusion Stroke

JAMA Neurol. Published online December 9, 2019.
doi:10.1001/jamaneurol.2019.4192
約1000例の後方視的解析
100例がTICI2b以下の後、続けてウロキナーゼ動注を受けた

症候性ICSは増えず、mRS0-2@90dも変わらず、死亡率@90dは減ったという結果
ウロキ動注によってTICIは若干の改善あり
ウロキ動注によってTICIは若干の改善あり
明らかに有意な結果とはいえないが、ウロキ動注の可能性を感じる研究だ
確かにTICI2bに終わってしまった患者で、すぐ近くまでカテーテルがあるのであれば、tPAよりも選択的IAで投与した方が全身の出血性合併症は少ないだろうし、
TICI2bよりTICI3の方が後遺症としても少ないだろう
虚血領域に対する出血性合併症のリスクはあるものの、症例を選べば有用である可能性がある。
ただし、あまりにも挑戦的すぎる。
実臨床で使うには、RCTが出て、ガイドラインに掲載されてからが良さどうだ、
そのくらいリスクは高いだろう。