2020年7月16日木曜日

広範囲MCA梗塞に対する減圧開頭のタイミング

Outcome After Decompressive Craniectomy for Middle Cerebral Artery Infarction: Timing of the Intervention

Neurosurgery 0:1–8, 2020
DOI:10.1093/neuros/nyz522

過去のRCTで①60歳以下かつ②発症48時間以内の開頭が予後に影響するという研究結果がでていたが、nが少なく信頼性が低かったとのこと
今回単施設コホートに加えてシステマティックレビューを行った

単施設コホートでも有意差はなく、
システマティックレビューでも差はなかったとのこと



広範囲梗塞に対する減圧は転帰改善というよりかは救命の意味合いの方が強い
特に優位半球の梗塞では救命できても寝たきりだし、それはつまり予後が極めて悪いということだ
48時間以内、以後に関わらず家族の希望があれば減圧をすべきなのだろう
但し、予後改善ではなく、あくまで救命目的であって
それがどの程度本人の利益になるかはよくよく議論が必要だ