2020年2月21日金曜日

脳出血後の降圧による急性腎障害

Evaluation of Acute Kidney Injury and Mortality After Intensive Blood Pressure Control in Patients With Intracerebral Hemorrhage
J Am Heart Assoc. 2018;7:e008439.

最初の12時間以内にsBPを90mmHg以下にするとAKIになるリスクは高まり、腎機能が正常であった人においては死亡率にも相関するという結果。


いずれにせよ、低すぎる血圧管理はリスクが高い。
normoでの管理が現在のトレンドの様。

脳梗塞後の抗凝固薬再開のタイミング

Timing of anticoagulation after recent ischaemic stroke in patients with atrial fibrillation
Lancet Neurol. 2019 January ; 18(1): 117–126.

2つのRCTと1つの後方視的研究を紹介
RCTでは中程度〜高度の脳梗塞に対して3-5日のDOACの再開でMRI上を含む頭蓋内出血の増加を示唆。
retrospective cohortでは1-2週間以上置くと脳梗塞再発と関連を示唆。

実際のところ適切なタイミングはまだ決まっていない。
これに対して以下のRCTが進行中。2021年には終了予定

そもそも患者背景によって出血リスク・梗塞リスクは様々
実際にはChadsvacsやHasbledなどのでリスクベネフィットを見積もって
MRI等の画像評価も含めて発症/術後1週間後に再開を検討が妥当なところではないか
安定していればDOACでの再開でもよいが、心もとない場合はヘパリンで様子みることが妥当か

あとは脳梗塞の再発は自然な経過、出血は医原性のものと考えて抗凝固の再開を控えめにする考えもありそう
いずれにせよ、エビデンスの蓄積が待たれる

2020年1月12日日曜日

脳外科関連国際学会一覧

以下あたりでしょうか

・ISC
・ESOC
・AANS
・EANS
・WFNS
・WSC
・SNIS
・WFITN

抄読会用論文の情報収集方法


英語で探すのは大変なので日本語まとめサイトを周回してます

RSS feederはfeedlyというアプリを使ってます


周回先は
・silex

・脳神経外科医から伝えたいこと

・脳卒中メモランダム

・脳神経外科医 川堀真人のホームページ

2019年5月6日月曜日

頭部3DCGデータベース

東京大学脳神経外科 頭部3DCGデータベース
https://brain-3dcg.org/

3Dデータが無料公開されています
各解剖別に分かれていますので、解剖の理解にはとても良いです
が、データ量が多いのでマシンパワーが必要です

大学医局に入らず脳外科医になるという選択肢



2018年度の専門医機構による制度改正で、脳外科医になるには殆どの場合で大学医局に属する必要が出てきました。
そんな中、「大学の派遣は嫌だ、自分の働く場所は自分で決めたい」といって大学医局に入らず脳外科医になるという選択肢を検討してみました。


1. 大学医局以外の基幹病院一覧

脳外学会に後期研修プログラム一覧があります。
 http://jns.umin.ac.jp/residents/program
この内、大学名の付かない基幹病院は以下の11施設しかありません

 総合病院国保旭中央病院脳神経外科 @千葉
 (財)田附興風会 北野病院脳神経外科 @大阪
 神戸市立医療センター中央市民病院脳神経外科 @兵庫
 倉敷中央病院脳神経外科 @岡山
 国立循環器病研究センター脳神経外科 @大阪
 総合病院聖隷浜松病院脳神経外科 @静岡
 中村記念病院脳神経外科 @北海道
 国立国際医療研究センター病院脳神経外科 @東京
 総合南東北病院脳神経外科 @福島
 横浜医療センター脳神経外科 @神奈川
 池友会福岡和白病院脳神経外科 @福岡

基幹病院は専門医機構の厳しい条件を満たしているため、どこでも専門医としては十分な経験ができるでしょう。あとはどの地方で働きたいか、による所が大きいでしょう。
東京都内は1施設のみですが、関連病院は墨東、北原、NTTと有名病院でした。


2. 大学医局以外に入るメリットとデメリット

大学医局以外に入るメリットは
・大学での多忙、薄給を免れることができる
 東京都内は働き方改革の煽りも受け労働環境は随分変わってきていますが、大学の多忙、薄給と比較すると一般的に、市中病院の方が労働環境は良いでしょう。 
・医局人事による強制的な職場移動がない
 基幹病院による所も大きいでしょうが、市中病院ではある程度の融通は効くのではないでしょうか

一方、デメリットとしては
・将来のポストが確約されない
 最もな懸念材料ですが、脳外科専門医を取って職に困るということはないでしょうし、地方の行きたくないポストが確約されても困りますよね。市中病院ではポストが確約されない分、自分の腕一本で食ってこうと野心ある先生も多い印象です。
・研究に距離がある
 博士を取りたい方は自分で探さなければならないですが、連携大学院もありますし臨床研究で博士を取っている先生もいるのは実際です
 腫瘍や最先端の治験などは確かに大学に集中するかもしれませんが、基礎を固める後期研修中に最先端に触れる機会は絶対ではないのではないでしょうか
 

3. 後期研修先に迷ったら

理想の後期研修病院なんて存在しないので、"最も優先すべきは何か"次第でしょうか。
地方を優先する人、労働環境を優先する人、給料を優先する人、地位名声を目指す人、働く仲間を優先する人など様々です。
それが固まったら、実際に見学に言って、雰囲気を確かめるのが一番でしょう。なんとなく合う、合わないは必ずあるはずです。

大学病院でも後期研修医が入ってこない病院は基幹病院から外されていくという噂もあります。大学医局の解体はゆっくりと進んでいくでしょうし、医師の働き方もどんどん変わってきています。キャリアパスの自由化の1つとして、大学医局以外で専門医を取るのも1つの選択肢ではないでしょうか

2019年4月7日日曜日

rt-PA治療指針 第三版

静注血栓溶解(rt-PA)療法 適正治療指針 第三版
http://www.jsts.gr.jp/img/rt-PA03.pdf


新しく出ましたが、大きな変化といえば以下の項目程度でしょうか

"発症時刻が不明な時でも、頭部 MRI 拡散強調画像の虚血性変化が FLAIR 画像で明瞭でない場合 には発症 4.5 時間以内の可能性が高い。このような症例に静注血栓溶解療法を行うことを、考慮し ても良い【C1,中】"
あとはイダルシズマブリバースの後の使用とか。

血栓回収してtPA skipのエビデンスが出てくるとこのあたりは大きく変わってくるでしょう。