2017年11月13日月曜日

宇宙飛行後の脳の構造的変化


Effects of Spaceflight on Astronaut Brain Structure as Indicated on MRI 
N Engl J Med 2017;377:1746-53.

約35人の宇宙飛行士の脳構造的変化をフライト前後で比較したNASAのstudy。短期と長期フライトでの比較も行い、中心溝の狭小化、脳の上方への移動、頭頂部の髄液量の減少を認めた。


A, Bが長期フライト前後の比較。*が一次運動野。脳溝の狭小化が目立ちます。
この症例は視神経乳頭浮腫、頭蓋内圧亢進症状も呈したそうです。
C, Dは短期フライト前後の比較。狭小化は目立ちません。

宇宙飛行士は意外にも50代に近い。

脳構造的変化はあくまで一時的変化に留まるように思えますが、脳機能的変化と共に検証されていくと重力が脳に与える影響が分かってくるかもしれませんね。