N Engl J Med 2018; 378:11-21
血栓回収適応拡大の根拠になったDAWN trial
P: IC / MCA中枢閉塞で6-24h経過もDWI mismatchを満たす患者
(Group A: 80歳以上でNIHSS10点以上かつ梗塞巣が21mL未満
Group B: 80歳より若く、NIHSS10点以上かつ梗塞巣が31mL未満
Group C: 80歳より若く、NIHSS20点以上かつ梗塞巣が31-51mL以下)
Inclusion; 18歳以上、LKW6-24h、mRS0-1
Exclusion; 脳出血、MCA領域の1/3以上の梗塞
I: 血栓回収+標準療法
C: 標準療法
O: 90日時点のutility-weighted modified Rankin scale, mRSで0-2郡の割合
最終未発症からランダム化まで約12時間
各群間で差はなし
ベイズ推定による結果ですが、Outcomeは全て差があり
(血栓回収しているわけだから当然かもしれませんが)
mRSも改善
subgroup解析ではGroupCと目撃なしの発症では差がありません
Group Cに関しては梗塞巣も広く、他の郡と比較するとbenefitは安定しないようです
今回集めた症例の中では血栓回収による死亡リスクの増大なしも、こちらをprimaryとしたstudyではないので現状なんとも言えまません。
現実と比較すると90日死亡率が異様に高い様子ですが・・・
<Comment>
・RAPIDあってのstudy。欧米でもRAPIDの代替システムはできており、日本は取り残されている状況。今後研究目的で使用可能になるようではありますが。
・日本の臨床現場ではNIHSSと血管内治療医の画像評価で問題なくできている印象ではありますが、梗塞巣の定量的評価なしに今後の研究は進まないのではないでしょうか
・形態学的評価が進んできましたが、今後、残存高次脳機能を定量的評価を行っていくようになるのでしょうか。超高齢者に限って言えば"若さ"に明らかな差が出てきており、これからの課題でしょうか