2020年4月17日金曜日

慢性皮膜化脳内血腫

Chronic Encapsulated Intracerebral Hematoma: Endoscopic Removal as Minimally Invasive Surgery for a Patient with Alcoholic Cirrhosis

NMC Case Report Journal 2017; 4: 51–53

脳出血後慢性期に血腫が再貯留する現象を慢性皮膜化脳内血腫 Chronic encapsulated intracerebral hematoma (CEIH)もしくは慢性脳内血腫 Chronic intracerebral hematoma (CIH)と言うらしい。
まれな病態で報告も数少ない。

慢性皮膜化脳内血腫の画像所見
慢性皮膜化脳内血腫の画像所見
他の日本語の文献をまとめると以下
・1978年にYashonによって初めて報告された
・発生頻度は0.04%ほど
・T2*では皮膜のみ低信号で描出
・内部は慢性脳内血腫のように漿液性血性成分
・外科的に皮膜の摘出が推奨されたが、内視鏡下で皮膜を摘出せずとも経過良好な場合もある
・原因としては血管奇形が関与している可能性や軟膜の繊維芽細胞の活性化の可能性、慢性硬膜下血腫と同様の機序などが論じられている