2020年2月21日金曜日

周術期の脳卒中発症頻度

Perioperative covert stroke in patients undergoing non-cardiac surgery (NeuroVISION): a prospective cohort study.
Lancet. 2019 Sep 21;394(10203):1022-1029.

心外、脳外科では周術期脳卒中は当然ありうるリスクだが、
それ以外の外科手術でも周術期脳卒中がおきているという結果

心外、脳外以外の手術を受けた65歳以上の1100人以上の患者の前向き国際コホート研究。
MRIでは患者の7%に脳卒中があり、認知機能低下のリスク増加と関連していた。

全身麻酔自体が長期臥床・認知症リスクであり、外科医による術前の十分な説明が必要と考えさせられた。もちろん手術しないとよくならないから手術を受けているのだろうけれども。

血栓回収術時は全麻か局麻か

Association of General Anesthesia vs Procedural Sedation With Functional Outcome Among Patients With Acute Ischemic Stroke Undergoing Thrombectomy: A Systematic Review and Meta-analysis.
JAMA. 2019 Oct 1;322(13):1283-1293.

3つのRCTのメタアナリシスで全麻の方がmRSが良いという結果に。

術中に動けば動くほど回収できないので、全麻に少し時間がかかってもTICIがよければmRSも改善するであろう。
左MCA、BAなどは重症度高ければ全麻で、
右MCAなど従名がしっかりはいれば局麻で、
が実際の所だろうか

脳梗塞後の目標LDL

A Comparison of Two LDL Cholesterol Targets after Ischemic Stroke.
N Engl J Med. 2020 Jan 2;382(1):9.

LDL-C 70mg/dL以下を目標に!
とのこと

海外はとにかく下げる流れになっている気がする

NEJMがムービーまで作っている





実際には強スタチン処方限界量でも70mg/dLに達成しないから
PCSK9のレパーサの出番??いやいや

静脈洞血栓症に対するDOAC

Safety and Efficacy of Dabigatran Etexilate vs Dose-Adjusted Warfarin in Patients With Cerebral Venous Thrombosis: A Randomized Clinical Trial.
JAMA Neurol. 2019 Sep 3.

120人の静脈洞血栓症患者に24週間にわたってダビガトラン/ワルファリンをランダムに割り当てたRE-SPECT CVT Trial。

 

同様の有効性と安全性を持っているとのこと。
日本では保険認証の問題で表立っては使いにくい。
あとは、出血症例などは当然ヘパリン+EVTが妥当であるし、急性期は出血リスクの見積もりもしにくくてよほど軽傷例でなければ使いにくいか。

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脳出血後の降圧による急性腎障害

Evaluation of Acute Kidney Injury and Mortality After Intensive Blood Pressure Control in Patients With Intracerebral Hemorrhage
J Am Heart Assoc. 2018;7:e008439.

最初の12時間以内にsBPを90mmHg以下にするとAKIになるリスクは高まり、腎機能が正常であった人においては死亡率にも相関するという結果。


いずれにせよ、低すぎる血圧管理はリスクが高い。
normoでの管理が現在のトレンドの様。

脳梗塞後の抗凝固薬再開のタイミング

Timing of anticoagulation after recent ischaemic stroke in patients with atrial fibrillation
Lancet Neurol. 2019 January ; 18(1): 117–126.

2つのRCTと1つの後方視的研究を紹介
RCTでは中程度〜高度の脳梗塞に対して3-5日のDOACの再開でMRI上を含む頭蓋内出血の増加を示唆。
retrospective cohortでは1-2週間以上置くと脳梗塞再発と関連を示唆。

実際のところ適切なタイミングはまだ決まっていない。
これに対して以下のRCTが進行中。2021年には終了予定

そもそも患者背景によって出血リスク・梗塞リスクは様々
実際にはChadsvacsやHasbledなどのでリスクベネフィットを見積もって
MRI等の画像評価も含めて発症/術後1週間後に再開を検討が妥当なところではないか
安定していればDOACでの再開でもよいが、心もとない場合はヘパリンで様子みることが妥当か

あとは脳梗塞の再発は自然な経過、出血は医原性のものと考えて抗凝固の再開を控えめにする考えもありそう
いずれにせよ、エビデンスの蓄積が待たれる